航空会社のマイレージを貯めて交換したチケットを使って着いた福江空港です。福江島のシンボル・鬼岳の東側の丘陵に作られています。福江空港から浜町まではゆるやかな下りで、浜町から富江まではゆるやかなアップダウンが続きます。
今回の相棒はアップダウンが多いことを想定して走二郎にしました。時計廻りに福江島を一周して、いろんな灯台を撮影するつもりですが、最初の目的地は富江港です。
富江港の沖には、富江港沖防波堤B灯台、富江港灯台、富江港沖ノ黒瀬立標等が立っていますが、それだけ危険の多い港だったのでしょう。
富江市街を抜けて笠山崎へ向う道は、なだらかな畑の中を抜けていきます。
途中で「井穴(いあな)の溶岩トンネル」に立ち寄りました。表面の溶岩が冷え、内部の溶岩が流れ去った後にできたトンネルで、「岩の穴」がイワンアナとなまり、更にイアナに転靴したそうで、富江熔岩台地(只狩山84メートル)には、いくつかの井穴が確認されているそうです。
坪の漁港から海岸沿いに遊歩道?を走ると、笠山埼灯台が見えてきました。
琴石地区から振り返った第一のピークです。福江島は全体になだらかで、対馬のような急坂/急峻な山々はないのですが、島の南西部に坂道(アップダウン)が集中しています。坂道の第一のピークはアンテナ群への分かれ道がある近くで、黒瀬郷から約4.3km地点。琴石地区まで一気に下って、また上り坂。第二のピークは長峰郷の岬の近くで琴石地区から約1.3km地点。太田地区まで下って、また上り坂。第三のピークは玉之浦町に入ってしばらく走ったところで、太田地区から約2km地点。そこから大宝まで一気の下りです。
大宝地区の国道384号線と県道50号線(玉之浦大宝線)の分岐点です。ここを左折して玉之浦郷を目指します。大宝から玉之浦までは比較的ゆるやかなアップダウンが続き、井持浦の手前の戸竹口のアップダウンがちょっと長い程度です。
大瀬崎へはこの分岐を左折します。玉之浦の集落まで約1km手前の地点で、ここから大瀬崎の展望台まで約3.5kmの上り坂が続きます。最初は比較的ゆるやかな上り坂ですが、次第に急坂になってきます。最後のカーブを折り返すと展望台があり、はるかに見下ろす断崖の先端に大瀬埼灯台が見えました。やった~!。
展望台から見下ろした大瀬埼灯台です。大瀬埼灯台に行くには、写真の右側に続く尾根を下るのですが、あそこまで下ってそして上ってくるのかと思うと、気が重くなります。
展望台の先に駐車場があります。そこには、トイレ、自販機、公衆電話もありました。ここに愛車をデポして、灯台まで歩きです。駐車場から大瀬埼灯台まで往復40分、片道1.2kmと表示されています。カメラを入れたハンドルバッグを肩に下げて、さあ、出発!。
大瀬埼灯台です。まさに、断崖絶壁のうえに立っています。でも景色は最高!。往きは良い良い、帰りは・・・。息も絶え絶えに駐車場に辿り付き、しばし休憩!。気力が回復するのを待ちました。
井持浦教会です。明治30年、井持浦天主堂の傍にフランスの聖地を摸した日本初のルルドが設置されました。五島各地から信徒たちが持ち寄った奇岩、奇石を配し、本場・ルルドの霊泉が混入されたそうです。
大宝まで引き返し、国道384号線を荒川温泉へと向いました。中須郷から荒川郷へ向う途中に、ちょっとした坂がありました。北からの風が次第に強くなってきました。
荒川温泉の手前のキー崎で、玉之浦港荒川灯台を撮影。夕陽のなかに黒瀬埼灯台が浮かんでいました。荒川温泉は、海と山に挟まれた狭いエリアに密集して建つ民家の中にありました。明日の天気予報は晴れ、比較的平坦な道になるはずです。
2日目も快晴。丹奈漁港の防波堤から黒瀬埼灯台を撮影。貝津まではアップダウンとトンネルが続きます。途中で見た高浜海水浴場の真っ白な砂浜と紺碧の海は、すごく素敵でした。
貝津で県道233号線に入り、三井楽町塩水の長崎鼻を目指しました。道路は緩やかなアップダウンが続き、塩水漁港から海岸沿いの赤い遊歩道?を走ると三井楽長崎鼻灯台が見えてきました。
三井楽長崎鼻灯台です。ここから海岸沿いの赤い遊歩道?を進むと、五島柏埼灯台が建つ柏の集落に到着します。
柏崎灯台です。この日、柏崎の先端はすごい風が吹いていました。今回は天気が良かったので、体を持っていかれそうな強風にも恐さは感じなかったものの、冬には近寄りたくない感じです。ほっそりした姿も風圧を受けにくくするためなのかな?。遣唐使が派遣されていた時代は、日本を見納める最後の場所だったそうです。
水之浦港魚津ヶ埼灯台です。五島柏埼灯台を後にして県道233号線に戻り、三井楽で国道384号線に合流しました。
三井楽と岐宿川原の間は4つのトンネルで繋がれ、山越えのイメージはありません。白石湾沿いに走り水浦で左折すると、水之浦港の奥(魚津ヶ崎の先端の岩礁)に水之浦港魚津ヶ埼灯台が見えました。写真は立小島灯台で、岐宿町の魚津ヶ崎公園の北端・松本の鼻から撮影したものです。 魚津ヶ崎公園は、「遣唐使船が風待ちしたと言われる川原の浦(白石湾)の湾口にあります。
水ノ浦から丘を越えると岐宿港です。岐宿港導灯は港の南側の神社の裏に建っていて、この写真は岐宿港の防波堤(導灯の正面)から撮影したものです。
岐宿郷から国道384号線に入り、河務(こうむ)から県道162号線で戸岐郷を目指しました。
戸岐大橋です。この橋の上から五島能瀬灯浮標を撮影しましたが、写真の奥には、福江島の東北に浮かぶ久賀島の浜脇教会が写っていました。この教会は、昭和6年に五島初の鉄筋コンクリート教会として設立された、ステンドグラスの美しい教会だそうです。
堂崎天主堂です。五島の福江島には多くの教会がありますが、そのなかでも有名な教会のひとつです。ず~っと、県道162号線を南下して福江市街に到着しました。福江市街に入ると、道端に明人堂や六角井戸がありました。
福江港の常灯鼻です。この常灯鼻は、北東から吹き寄せる巨浪を防ぐ役目もあったそうです。
この後、県道63号線を福江空港まで走り、今回の走行距離は156km。灯台巡りのツーリングとしては、まあまあの距離です。島の南西部にはアップダウンが多くて難儀しましたが、天候にも恵まれて楽しい旅になりました。